ベーカリー賛歌

リテールベーカリーの面白い試み

 

ブランスリー2024年4月号で「パン屋の販促」のテーマで取材した「ボーダーブレッド」では、パンが残った時に、「おまかせパンセット」と銘打って、1400〜1500円相当のパンの詰め合わせを、税込1080円前後で販売しているそうだ。

パンはすべて冷凍した状態のものを詰め合わせている。インスタのコメント欄を通じて購入希望者を募ると、すぐに売り切れてしまうそうだ。

ベーカリーの売れ残ったパンの販売を斡旋するサイトはあるが、リテールベーカリーが独自でロス対策を、最新のテクノロジーを使って行っていることにとても好感を持った。

それにしても、インスタグラムは、ベーカリーの営業活動をあらゆる側面からバックアップする最強のツールなのだと、改めて感心した。

同ベーカリーはこの他にもとても面白い試みを行っている。例えば月1回の頻度で実施する「ベーグル屋さんDAY」だ。この日は一日中ベーグルしか販売しないという。月に1日だけ、パン屋がベーグル専門店に変身するのだ。

他ではやっていないことをすることで、常連の客を楽しませることができるし、やっている本人も、大変な面はあるかも知れないが、きっと楽しくて仕方がないのではないだろうか。

商売を続けていくのに最も重要なことは、商売をしている本人が楽しくなるようなことを積極的にとり入れていくことだ。

ただ、その際に注意すべきは、それらが従業員にとっても、客にとっても楽しくなるようなことでなければならないということだ。

[2024/04/21]

INFORMATION

小平隆一
(James Odaira)
株式会社ブランスリー報道社
代表取締役社長

青山学院大学英米文学科中退
武蔵野美術大学油絵学科卒業

東京都世田谷区在住
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