思考断片

だから私はその意味でパン職人が羨ましい

 

私はパンの雑誌を毎月作り、購読者に届ける仕事をしている。また、その他の様々な商品やサービスを考案し、それらを販売する仕事をしている。

自分が考案して作った商品にお金を払ってくれる人がいるという事実は、自分が世の中の人達から必要とされていることの証明になるし、それによって自分の存在が認められた気がして、心の奥底からゆっくりとしかし確実に充実した感情が沸いてくる。

だから私はその意味でパン職人が羨ましい。彼らは、ほぼ毎日、パンを何百、何千と作り、彼らの客がほぼ毎日、パンを何百,何千と買っていく。それは、彼らが数多くの人達から必要とされていることの証であり、世の中と深く関わっていることの証明だ。彼らは、自分達の感性を最大限に発揮して、彼らにしか作れない世の中に二つとないパンを作る。

それは究極の自己表現であり、しかもそれをほぼ毎日行い、それを真摯に受け止めて、味わってくれる人達が、ほぼ毎日大勢いるのだ。究極の自己表現をテーマに、多くの人達と関われること以上の幸福がこの世に存在するだろうか。

人は誰しも、自分の存在意義を確認したいと願うものだが、パン職人の仕事は毎日がその確認の連続ではないか。だから私はその意味でパン職人が羨ましい。

[2025/08/21]

INFORMATION

小平隆一
(James Odaira)
株式会社ブランスリー報道社
代表取締役社長

青山学院大学英米文学科中退
武蔵野美術大学油絵学科卒業

東京都世田谷区在住
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