パンあれこれ

総菜パンは、主食と料理をドッキングさせた丼物


 

 ブランスリー209年7月号では、「総菜パンが美味しい店」のテーマで特集の取材を行いました。東京・新宿区の「パン家のどん助」と東京・台東区の「グーテ・ル・ブレ入谷店」を取材しましたが、繁盛のポイントが沢山あったように思います。

 総菜パンというと、主食としてのパンというより、主食と料理をドッキングさせた丼物というイメージが強いのではないでしょうか。まさに日本のパン食文化の面目躍如といったところですよね。それにしても、パンという食べ物は、それ自体が食べ物であると同時に、いろいろな総菜をのせる器でもあるのですから、柔軟性に富んだ食べ物だと思います。というか、その柔軟性を引き出した日本人の頭の柔軟性の方が注目に値するのかも知れません。

 そう考えると、あんパンやクリームパンなどの菓子パンも、パンという西洋の主食の食べ物を、片手で持って手軽に食べられるお菓子に変身させたということもできると思います。これも日本人の柔軟な頭がなせる業だったのかも知れません。

 日本人は、外国から入ってきた優れたものを、その本質を鋭く理解した上で、その本質の構成要素を一旦ばらばらに分解し、日本人としての解釈を盛り込んだ上で再構築し、新たな種類の製品に作り変えてしまうという優れた能力を太古の昔から脈々と受け継いできているように思います。

[2019/06/29]

INFORMATION

小平隆一
(James Odaira)
株式会社ブランスリー報道社
代表取締役社長

青山学院大学英米文学科中退
武蔵野美術大学油絵学科卒業

東京都世田谷区在住
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