思考断片

ずっと文通をしていた異性と初めて会うときの状況に似ている

 

今月号の特集で、パンのネット通販の取材をした。コロナ禍でネット通販の需要は大きく伸びていて、パンも例外ではないようだ。2軒のベーカリーを取材させて頂き、パンのネット通販についての多くの知見を提供して頂いた。

心に深く刺さったのは、「パンのネット通販の場合は、購入する人の商品に対する期待感がかなり高い」という指摘だった。実店舗で購入する場合は、実際に商品を見てからの購入なので、商品に対する期待感が、見た目の実態とかけ離れて膨らむということはないが、ネット通販の場合は、写真を見ての購入ということになるので、購入者の心の中で、イマジネーションが限りなく膨らみ、商品が届いて実際に見て食べてみた時の印象とのギャップが生じてしまうことも多いようだ。古風な話になるが、ずっと文通をしていた異性と初めて会うときの状況に似ているかも知れない。

そういうわけで、パンのネット通販をするときは、様々な演出が大事なのだそう。しかし、お分かりのように、この演出は、商品が購入者に届いた後に感じてもらうためのものだ。SNSに自分の顔をアップする際に、修正ソフトを使いまくって少しでも印象をよくしようとするのはよくある話だが、ことパンのネット通販に関しては、購入者が商品を受け取る前の過度な演出には注意が必要なようだ。

[2021/03/23]

INFORMATION

小平隆一
(James Odaira)
株式会社ブランスリー報道社
代表取締役社長

青山学院大学英米文学科中退
武蔵野美術大学油絵学科卒業

東京都世田谷区在住
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