思考断片

同じ色に染まれずに辞めていく人たちを潰さないのも、オーナーの社会に対する貢献の証だ。

 

価値観の多様化は確実に進んでいる。人と同じであることが良しとされた時代はもう遠い過去の話で、今は人と違うことが良しとされる時代だ。

ベーカリーの職場においても、従業員のそれぞれの性格を自然な形で仕事に活かすことができて、しかも、チームとして、一つの大きな目標に一丸となって向かっていけるような状態が理想だが、実際にはなかなか難しい面も多いと思う。

多くの場合、オーナーを頂点とした縦社会であり、しかもその秩序とは別に、オーナーも計り知れないような、従業員同士の力関係が存在する場合も多い。いずれにしても、どこかで会社の方針に従業員を従わせなければ、会社としての推進力が出しづらいのは確かだ。

しかし、特にいけいけのやり手のオーナーに一つだけお願いしたい。自分の個性がうまく職場にはまらずに、そして、職場の人間関係のプレッシャーに押し潰されて、結局辞めていく従業員に対して優しく接してほしい。

同じ色に染まった人たちからなるチームのパワーは計り知れないし、その中でも自分の個性を発揮できて大きく育った人材は、オーナーの社会に対する貢献の証だ。しかし、同じ色に染まれずに辞めていく人たちを潰さないのも、オーナーの社会に対する貢献の証だ。

辞めていく人たちが次の職場で活躍できることを願えるオーナーを私は心の底から尊敬する。

[2021/10/20]

INFORMATION

小平隆一
(James Odaira)
株式会社ブランスリー報道社
代表取締役社長

青山学院大学英米文学科中退
武蔵野美術大学油絵学科卒業

東京都世田谷区在住
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