思考断片

ドラッグストアが、商品の多様性を再び実現するための一助になっている

 

今回のアンケート企画で、ドラッグストアのパンについて取り上げたが、同じドラッグストアでも、各運営会社によって、パンの品揃えに対する取り組みが違うようで、色々と興味深かった。

ドラッグストアのパンについて評価している点で最も多かった声は、スーパーやコンビニでは売っていないような珍しいパンが置いてある、というものだった。

考えてみれば、我々はコンビニで食料品を購入することが日常化してしまい、食料品を選ぶ権利をコンビニに完全委託してしまっていないだろうか。

たまに、普段はあまり行かないマニアックなスーパーなどに行って食料品売り場を見たときに、日本という国は、こんなに多様性に富んだ食料品に恵まれた国なんだと感じたことはないだろうか。

私は、日本の隅々まで入り込んだ大手コンビニチェーンが彼らのビジネスの論理で選りすぐった商品の中から食品を選ぶことに、いつの間にか何の疑問も感じなくなってしまったことにふと気づき、愕然としたことがあった。

今回のアンケート調査で、ドラッグストアが、商品の多様性を再び実現するための一助になっていることを知り、妙に感服してしまった。

ただ、ドラッグストアも様々で、パンを置いていないチェーンもあるし、パンの品揃えがコンビニやスーパーと比べて変わり映えしない、という声も多く寄せられたので、ドラッグストア各社のパンに対する取り組みも千差万別だということだろう。

いずれにしても、流通業界のプレーヤーの寡占化が進んだことが、商品の多様性を期せずして損なってしまったことに改めて気づかされた。

[2022/06/20]

INFORMATION

小平隆一
株式会社ブランスリー報道社
代表取締役社長

青山学院大学英米文学科中退
武蔵野美術大学油絵学科卒業

東京都世田谷区在住